メトロノーム法とDAF【きつ音の適応効果】
■きつ音を軽減する、その他の方法■
きつ音を軽減するその他の方法に、斉読(せいどく)、メトロノーム法、遅延聴覚フィードバック(DAF)による引き延ばし発声練習があります。
ただし、これらの効果は訓練室の中だけのもの。
日常生活に出て、人と話す前に頭の中で「どもったらどうしよう」という恐れや不安があるかぎり、どうしても詰まってしまいます。
このことは、きつ音が頭のなかで起きていることを示しています。
事故などで舌やあごなどの器官、体のどこかに障害があり、うまくしゃべれないのが構音障害(こうおんしょうがい)です。
けれど、きつ音は人前では詰まっても、自宅や練習室ではすらすらしゃべれるのですから、構音障害ではありません。また、脳の言語体系の損傷による言語障害とも違います。
では、なぜ訓練をするのか。それは、きつ音には適応効果があるからです。
適応効果とは、たとえ読みにくい文章、苦手なものでも何度か練習をするうちに、きつ音の回数が減るのです。いわゆる慣れるのです。
この適応効果に「きつ音の頻度が減ったことをほめる」と、本人に自信が生まれます。その自信は、訓練室の外(日常生活)まで持っていくことができるのです。
・斉読(せいどく)
同じ本や文章を、何人かで同時に声を出して読むこと。
・メトロノーム法(リズム発話法)
メトロノームのリズムにあわせて話すことで、きつ音がなくなります。
・遅延聴覚フィードバック
人工的に、きつ音を発生させる機械。二人読み効果があります。一人で斉読をするようなものといえばわかりやすいでしょうか。
ただし、最初の言葉がでない難発性のきつ音には効果がありません。
DAFは、スマートフォンのアプリがあります。機械は楽天市場で販売されています。