直接法と間接法
■対症療法な訓練と治療法■
きつ音の原因は「コレだ!」というものはハッキリしていません。
原因がわからないので、原因に直接働きかける訓練法もありません。
いわゆる対症療法です。対症療法(たいしょうりょうほう)とは、根本的な原因を治すのではなく、表面にあらわれた現象に対応します。
風邪であれば、暖かくして薬を飲んで寝て体を休ませます。これが原因から治す原因療法。対症療法の場合、熱があるから冷やすといった表面にあらわれた部分にのみ対処します。
きつ音の訓練法は、それぞれのきつ音者にあった訓練をひとつ、またはいくつかの方法を組み合わせます。
■直接法と間接法■
きつ音者に、直接的に働きかける訓練法が直接法です。りゅうちょうに声を出す発話訓練(はつわくんれん)など。
きつ音者をとりまく家族や学校などの環境を「きつ音が進みにくく、治りやすい環境」に整えるのが、間接法(環境調整法)です。
■訓練の基本的な条件■
きつ音者が訓練に求めているものは何でしょう。それは何らかの結果です。
訓練の基本的条件をあげます。
・発話症状を発生させない方法なこと。結果的に消去できること
・随伴症状を発生させない方法なこと。結果的に消去できること
・身体的過緊張を発生させない方法なこと
・恐れを軽減する方法なこと。または消去できること
・りゅうちょうな発話ができる方法なこと
・発話への自信がもてる方法なこと
・訓練した効果が持続する方法なこと
・再発しない、改善すること、悪化しないこと